感涙保証、私の愛聴盤 その１５

That's The Way It Is/Milt Jackson Quintet

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　楽しいジャズ、ノリノリのジャズ、ということで紹介するならライブに限る。しばらくそんなジャンルのレコードを紹介しよう。

　ここだけの秘密だが、実は私は二重人格者である。Left Alone なんてブルーな曲を好んで聴いて落ち込むことがよくある半面、めちゃくちゃ楽しいこんな曲を聴きながら首を振る場面も多い。しゃれたワンフレーズに思わずニヤリとすることもしばしばだ。

　ライブ録音の良さは、聴衆の中に紛れ込めるところにある。手拍子、掛け声、合いの手、床を踏み鳴らす音、グラスが触れ合う音、おしゃべり・・・。アメリカのライブハウスの騒がしさがそのまま茶の間に再現される。けっして高忠実度のオーディオ装置がなくても想像力さえあれば簡単だ。

　そんな酔客の反応にミュージシャンが機敏に反応する。客と演奏家の一体感、音楽が聴衆の盛り上がりによってさらにボルテージを上げていく。私もレコードを聴きながら参加している喜び。

　この Milt Jackson はＭＪＱ（Modern Jazz Quartet）の Co-Leader としても有名だが、計算尽くされた感のあるＭＪＱの演奏よりも、こんな気の合う仲間との自由な雰囲気を好んでいたような気がする。そんな Milt の解放された気分の演奏がたっぷり味わえる一枚である。なお、これにはもう一枚同時に録音された Just The Way It Had To Be という姉妹盤もある。

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