感涙保証、私の愛聴盤 その１６

Hawks! Alive!/Coleman Hawkins

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　Coleman Hawkins は分厚い音のテナーサックスの代表選手である。えぐみのある音が好きならこのテナーに限る。ばりばりと元気に吹きまくって爽快なテンポが売りのテナーもいいが、こんな粘着力のあるテナーもまたいいのだ。

　このアルバムの白眉はなんといっても「ジェリコの戦い」である。黒人霊歌に主題をとった印象的なメロディーをご存知の方は多いだろう。ここでは Coleman Hawkins と並んで主役となっているベース奏者、Major Holley にスポットを当てねばなるまい。

　ベースの弦を指で弾くのではなく弓で引くソロが魅力的だ。そのバックにはユニゾンで声というよりも自らの体が発する唸りがリフをつける。ベースの出す音と唸り声がなんともいいハーモニーを醸し出しているではないか。この演奏法は彼が最初ではなく、Slam Stuwart というべース奏者がやり始めたもので、しっかりとした音程を出せる技量が要求されるのだ。ここでの彼のテクニックはすごいというしかない。

　さらにいいのはピアノの名手 Tommy Flanagan のバッキングだ。彼の演奏は周りを押しのけてしゃしゃり出て来はしないけれど、印象深いフレーズが散りばめられてとても楽しいのだ。しばらく聴かなかったから、今夜はやっぱりこれを聴いて寝ようと思っている私である。

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