中古レコードはぶっきらぼう（その20）

Doris_Day

　ジャズなんてマイナーな音楽だ。そのなかでもボーカルを選んで聴く人は稀であ る。しかも、アナログ中心に楽しんでいる人は極々限られているのだろう。

　しかし、広い世の中、しっかり私と同じ様な楽しみ方をしている人がいるという ことを信じたい。だって、あれだけ中古レコードや昔の雑誌が高く売れたりする のだからね。だが、この会議室の低調ぶりはどうだろう。

　信じ難いような値段でオリジナル盤が売られているのも当然知っている。そして 定価５００円にも満たない雑誌がラップ被せられて倍以上の値段で売られている のも知っている。そんな値段がつくのは、そこに記録された音を聴きたい一心か らなのか、得難い情報を求めるゆえなのか、はたまた、それ以外の何なのか。

　どうも、異常な気がしてならない。投機の対象として画策している輩がいるよう に思ったのは、それまで２万円はしていた Julie London の Julie At Home が 東芝から再発される直前に突然３５００円に下がってしまったことだ。需要と供 給の関係でよくあることだけど、再発の情報が流れる前に、値段が動くなんてイ ンサイダー取引と変わらないよ。

　アルバム名：Day By Day/Doris Day　　Columbia CL-942

　購入価格：２９５０円　店：渋谷　レコファン

　動機：Doris Day のオリジナル盤が３０００円以下で売られているとは思わなか った。どこでも Doris は高いのです。しかも、ジャケットも音質もまあまあ。 さてこれは Doris Day が名前をつけた由来の Day By Day 入ったアルバム。表 題曲以外には Autumn Leaves が私は聴きたかった。

　聞いた感じ：苦しみも苛立たしさも感じずに自然と時間が過ぎていくのはめった にないけれど、いつのまにか聴き通して、また針を最初に運びたくなる不思議さ。 印象に残る歌は Day By Night というアルバムに比べると少ないが、永く聴いて て飽きないのはこちらの方か。
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