感涙保証、私の愛聴盤 その１０

Pithecanthropus Erectus/Charles Mingus

Charle_Mingus 　モダンジャズという響きには新しいもの、革新的なものを予感させる何かがあった。したがって、反体制的な考え方を持つ若者に広く受け入れられていた時期があった。私の青春時代は反戦活動が挫折をし始めた直後の頃で、周囲にも鬱屈したエネルギーをうまく制御できないでいる人々の群れがあった。

　このアルバムは Mal Waldron というピアニストを追っかけていた初期の頃、前衛的との評判もあって買ったものだ。アバンギャルドなどという言葉に多少の魅力もあった。

　しかし第一印象は、意外にきちんとした演奏に拍子抜けをした思いがある。なんだ、ちゃんとしたジャズじゃないか。いや、なかなかいい演奏だ。うん、このスリリングなサックスのソロは誰だろう・・・。

　黒人の地位向上運動に積極的だった Charles Mingus は人類の最初の誕生が直立猿人だということを訴え、人種差別の無意味さをメッセージとしたのだと私は考えている。

　
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