中古レコードはぶっきらぼう（その４）

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　レコード屋めぐりがやめられないのは、やはり出会いたいレコードがあるからだ。探しても探して も見つからない初恋の人に出会うような楽しみ方もあるけれど、まったく初めての盤から発する魅力 に取りつかれることを期待して通うこともある。

　しかしそのどちらかに出会って感激して帰る日はあまりない。

　それでもちょっとだけ謎のある盤を数枚手に入れて、最初の音出に胸をときめかせ、 次に、あ〜だ、こ〜だとアラをさがし、けちをつけながら、結局、自分の勘や審眼力のい たらなさを肴にして、酒を呑むことが多い私である。

　きょうは、そんな一日だった。

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　アルバム名：The Dynamic Miss Douglas/Norma Douglas 発売会社不明(原盤：Unique Lp-114)

　購入価格：２２００円　店：ディスクユニオン新宿（Ｊａｚｚ）

　動機：どこかで見たような盤だったからというだけではなかなか買えないものだが、 どうもこの盤にはいい評価があったような気がするし、ジャケットは貧弱だけどまあま あ美人だし、朝まで徹夜の仕事をやって疲れた頭には早く何かさがして持って帰れ、 というささやきが聞こえるのであった。

　聞いた感じ：たいそうなイントロのピアノで始まるので、やや、これはクラシック？と 後ずさりしたくなったけれど、突然に軽快なデキシー調のバックがついて、声は悪くな い。あまり知られていないスタンダード集といったところで、古い曲がけっこうある。

　It All Depends On You,There'll Be Some Changes Made,All By Myselfというような。 なんでもこのライナーノーツによると、”Bach-to-Boogie”（バッハからブギウギ）で観客を驚かせて受けたとあるから、 その傾向がこのアルバムにもあるんだろうな。

　でも、こんな調子ばかりで続けられると飽きがくるわけで、芸の浅さはどうしようも ないかな、とえらそうなことを．．．．。

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