感涙保証、私の愛聴盤 その１

The Five Pennies/Danny Kaye ＆ Louis Armstrong

five_pennies　「五つの銅貨」という映画を見たことはあるだろうか。

　主演はダニー・ケイ。彼が演ずるは往年のジャズトランペッター、レッド･ニコルス。そのダニー扮するトランペッターとこれまた正真正銘のジャズの神様、ルイ・アームストロングが酒場で歌うのは十八番、「聖者の行進」。

　しかしこれが普通のとはちょっと違う。歴代のクラシックの作曲家の名を入れ込んだ、これはこれは面白い、知っている名が出てくるたびに思わずにやりとしてしまう楽しい歌なのである。

　なかでも、ダニーが「ハチャトリアン」というと、ルイが「お気をつけて」と合いの手をいれるところ。くしゃみの音に似た作曲家というのがヒントになる。

　昔、ＮＨＫのＦＭを録音したテープを何度も聞いて、このレコードを随分探した。デッカのオリジナル盤は見つからなかったけれど、復刻盤をどこかの会社が出していた。その後、映画のビデオも手に入れて、ときどき視ては最後に涙を流している私である。
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